Vol.8サングラスの色の濃さと紫外線の遮断率は関係がない?

紫外線で心配されるのは、皮膚だけでなく目にも重大な弊害を及ぼすことです。紫外線を完全にシャットアウトすると目の働きが衰えると言われますが、良い影響をもたらすことはまずありません。白内障、光誘発性角膜炎などの眼病を引き起こし、目の老化を促進します。白内障などは、その原因の約20%が、長い間紫外線にさらされてきたからと考えられています。
 そこで目を守るための紫外線防止アイテムとしてサングラスが有効です。ただし、注意したいのはサングラスの選び方です。UVカットがされていなければ紫外線の遮断には役立ちません。サングラスの色の濃さは眩しさを抑えるためのものであり、紫外線は遮断されずに目に届きます。しかも濃くなればなるほど目は瞳孔を開いて光を取り込もうとします。そのためUVカットがされていなければ、より多くの紫外線を眼球へ注ぐことになってしまうのです。
 そこで、紫外線対策用としてサングラスを使うときは色の濃さではなく、「UVカット率」が表示してあるものを選ぶようにしましょう。「UVカット率」だと99%など高い数値のものが、「UV透過率」だと5%など低い数値のものが紫外線を防いでくれます。